安全性について


 インプラント手術の安全性については、よく患者さんからご質問をいただきます。やはり、ご自分の顎の骨を削ってインプラントを埋め込むわけですから、恐怖心や痛みについて多くの不安を抱えてらっしゃることと思います。

 痛みに関しては通常の抜歯をする程度とお考えください。ただし、痛みに関する度合いは各人違いますが、普通は3、4日でその痛みも落ち着きますし、翌日よりお仕事や家事を行うことも可能です。

 恐怖心につきましても麻酔科医のもと静脈内鎮静法を行うことにより、安心して手術が受けられる体制をとっております。

 安全性ですが、これは我々インプラント専門医の知識・手術テクニックに大きく左右されると思います。
 まず、局所の解剖を十分理解する必要があります。インプラントは骨の中に植立するもので、頬や舌などの手術に比べ局所の解剖学的な構造も比較的単純で明確なため、理解するのにさほど難しくありません。手術する周囲の軟組織中を走行している神経や血管はもちろん知っておくべきですが、出来るだけ処置を小さい範囲で丁寧に行うことを心がければ傷つける心配はありません。


 とくに注意するべきところは、上顎では上顎洞、下顎では下顎管およびオトガイ孔です。上顎洞はサイナスリフトの項でわかりますが、適切な処置を行えば問題を起こすことはないと思います。下顎管は下顎骨の中を走る神経、血管の束の走るトンネルです。オトガイ孔はその出口となります。
インプラント手術時に個々を傷つけてしまうと下唇やその周囲の皮膚の感覚が麻痺して、しびれた状態が続くこととなります。
 インプラントは出来るだけ太く長いサイズを植立することが原則ですが、インプラント(フィクスチャー)が長くなると下顎管やオトガイ孔を走る神経を傷つけるリスクが増えることとなります。ですから、診断の時点で適正なフィクスチャーの選択が必要となります。

 以上のような点を注意して慎重に行うことにより、高い安全性が得られると考えます。その中で患者さんにも全身の健康管理を十分行っていただくことも重要と考えます。

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